小泉医院遠絡医療センター ブログ

医療法人財団 東西医会 草加整形外科内科&小泉医院 遠絡統合医療センターからの情報発信です☆

鎮痛脳リハビリ1 『マインドフルネス編』

    脳の「痛みをしずめる力」を強めるセルフトレーニング(鎮痛脳リハビリ1)

            『マインドフルネス編』

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人間の体には、体から脳に痛みの情報を伝える伝導路(痛みのアクセル)と、脳から体へ痛みのブレーキをかけるシステムがあります。(下行性疼痛抑制系)

      

 線維筋痛症CRPS帯状疱疹後神経痛など難治性の痛みで長く苦しんでいる方は、この痛みのブレーキシステムが上手く働かず、痛みの伝導路からの情報に脳が必要以上に注意を向けた状態が固定・増強していると言われています。(脳の誤作動)

 

遠絡療法による脳のライフフローを改善する治療は、脳の血流や髄液、神経伝達物質、ホルモンなどの流れを改善し、セロトニンなどの分泌を促進することで、このブレーキシステムを再び発動しやすい状態にします。

 

同時に自分でブレーキを踏む作業を繰り返すことで、この力を強めることが大切です。

そのために役立つ方法を、少しづつご紹介していきたいと思います。

 

【マインドフルネス編】

 

「ブレーキを踏む=痛み以外の感覚に注意を向ける」です。

そのために、有効とされるものの一つに

「  マインドフルネスによるトレーニング」があります。

 

マインドフルネスとは「今ここにある心の在り方」のことを言います。

 

簡単に実践できそうなものをご紹介しますので、

ぜひ一日の中で何度も取り組んでみてください。

徐々に脳の注意が外向きになり、痛みのブレーキをかける働きを回復することができます。

 

 ・・・・・五感に注意を向けるトレーニング・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【レーズン・エクササイズ】 (味わいレッスン)

①視覚:表面の形・色・光沢・凹凸・転がした時の動きなどの視覚的特徴をよく観察する

②嗅覚:匂いの性質や強さなどの視覚的特徴を感じる。鼻に近づけたり離したりしながら同じように。

③聴覚:指でこすったりした時に出る音に注意して聴覚的特徴を感じる。

④触覚:指ではさんで凹凸を感じたり、押して柔らかさ・肩さを確認したり、触覚的特徴を手で感じる。その後ゆっくりと口に含む。噛まずに舌の上で転がして、口の中でも触覚を感じる。

⑤味覚:ゆっくりと噛み、味を感じる。噛みながらそれぞれの変化を観察する。(嗅覚・聴覚も変化する)

⑥内受容感覚(内臓の感覚):ゆっくりと飲み込む。のどの奥から食道、胃への移動していく、内臓の感覚を感じる。

 

言葉にするのではなく、ただ、感じる、味わう、ということに集中して下さい!

 

 

    

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 【呼吸を数えるエスササイズ】

 

①靜かに座ります(リラックスできれば椅子でもソファーでも座禅でもOK!)

②目を閉じます。

③呼吸に注意を向けるために、まず1回大きく深呼吸をしましょう。

④姿勢と気持ちが落ち着いたら、目を閉じたまま二分間、

    自分の呼吸の回数を数えることに集中してみましょう

   (息を吸って吐いてで1回です)

 

まずはこれだけ、初めは2分間行ってみましょう。

呼吸を数える以外の、他の考えやイメージが浮かんできてもかまいません。途中どんなに脱線しても、集中を呼吸と呼吸を数えることに戻すことができればOKです。これだけでも、瞑想の呼吸にはいっていくことができます。

はじめは上手くできなくても、回数を重ねて時間をのばしていくようにします。

 

【歩く歩数を声に出して数える】

 

① 通院、買い物、散歩などの際、何歩で到着したか歩数を数えます。

 この時、口の中ででも良いので、声を出して数えます。

 途中で数えることを忘れてしまったら、またそこから数えます。

 

② 歩くことが難しい場合は、座ったまま両手を軽く肩の高さまで上げてから

  振り下ろします。「1回振り下ろしてまた肩の高さまで戻る」を1回として

  100回まで数を数えます。

  これも、小声で良いので声を出して数えるようにしましょう。

  両腕の力はなるべく余計な力を入れずにリラックスして行って下さい。

  慣れてきたら、だんだん回数を増やしていきましょう。

     

        

    《マインドフルネス的セルフトレーニングのコツ》

①注意を痛みや頭の中に向けないこと!

  ・・・・・頭の中に注意が向いている状態≒考え事や悩み事をしている状態

 

②頭の外の世界に注意を向けよう!

  頭の外の世界とは、五感⇒体の外の世界と、

  内臓感覚⇒体の中だけど頭の外の世界です。

 

 繰り返して行うたびに、少しづつブレーキの力がついてきます。

 気長に行ってみましょう!

 

次回以降は、脳のブレーキ効果を上げながら体全体の痛みを改善する

  「鎮痛・関節トレーニング」のやり方をご紹介していきます。

 

参考及び一部抜粋文献『ココロとカラダの痛みのための邪道な心理療法養成講座』粳間剛著(三輪書店)

 

 

 

      

「第48回日本慢性疼痛学会」で発表してきました!

2019年2月15日(金)16日(土)の2日間「第48回日本慢性疼痛学会」が岐阜県岐阜市で開催され、小泉正弘医師と堂下佐知子治療師が演題発表して参りました。

   

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小泉正弘医師は、

演題名『経穴刺激療法(遠絡療法)が有用であったHPVワクチン副反応の2症例』

ということで、

18歳女性で、子宮頸癌ワクチン接種後に始まった「頭痛」「下肢痛」「顎関節痛」「ゆびの痛み」「だるさ」「睡眠障害」の症状により高校通学も困難になっていた方が、遠絡療法で治療しながら次第に体調を回復、予備校通学可能となり、希望の大学合格して治療も終了となった患者様と

15歳女性(京都から来院)で、やはり子宮頸癌ワクチン接種後に始まった「足の不随意運動(足のふるえが止まらない)」と首から背中の痛みなどの患者様が、初回治療後ふるえが止まり、痛みも治まった患者様の報告でした。

 

堂下佐知子治療師は、

演題名『複合性局所疼痛症候群(CRPS)が疑われた両下肢難治性疼痛に遠絡療法が有効であった一症例』

ということで、

55歳女性で、5年前の腰痛治療をきっかけに、左下肢全体と右足に、灼熱感や電撃痛が発症し痛くて足をついて歩くことが困難になり車椅子となっていた患者様で、脊髄電極埋め込み手術も効果がなかった方に、遠絡療法による治療効果があった症例を報告されていただきました。

 

慢性疼痛学会には、整形外科や麻酔科(ペインクリニック)、精神科医などの医師の他にも、理学療法士鍼灸師臨床心理士など様々な職種が集まり多様な角度からの取り組みが発表されており、とても勉強になりました。

慢性的な痛みに苦しみ悩んでいる患者様に役立つと感じた情報など、今後もご紹介していきたいと思います。    

     

                          (治療師 堂下佐知子)

 

 

脳梗塞後遺症 しびれ の改善!

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脳梗塞の後遺症のひとつに、手足や顔などに残る「しびれ感」があります。人によって、ビリビリ感であったりジーンと鈍い感じであったり、痛みを伴ったりと個人差があります。遠絡療法を実施することで、改善する方が大勢いらっしゃいます。今回も、47歳の女性が治療による改善の状況についてインタビューに答えてくださったのでご紹介します。

ぜひ、下のリンクよりごらんになってみてください。

  

koizumi-enrac.webmedipr.jp

帯状疱疹後神経痛 自分でケアする方法

帯状疱疹後神経痛(PHN)は、皮膚の表面がピリピリ・ビリビリするような電撃痛や火であぶられているような灼熱痛、剣山でグサグサ刺されるような疼痛、体の中や奥でゴワゴワ・つっぱるような牽引痛・鈍痛など様々な痛みの症状が出ます。

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当院で提供している遠絡療法で、ウイルスに破壊された神経線維の修復を促進することで徐々に回復していきます。(痛みの消失、感覚障害の治癒にいたるまでの期間は、神経繊維破壊の範囲や治療頻度にもより個人差があります。)

 

遠絡療法で治療をしつつ、日常生活を少しでも楽に過ごしていただく為にお勧めしている方法をご紹介します。

 

(1)蒸しタオル療法

 

電子レンジで温めた蒸しタオルを患部にあてて、ピンポイントに「熱刺激」を与えて局所の回復を促進させます。

 

やり方はとても簡単です。

【用意するもの】

・やや厚手のフェイスタオル

・電子レンジ

・水

 

【方法】

1、タオルを折る

タオルの長辺を3つ折りし、さらに半分に折ります。

(電子レンジに入る大きさにする)

 

2、タオルを水で濡らし,水がしたたらない程度に絞ります。

 

 

3、温める

電子レンジ600ワットで1~1分半程度

手で持てるギリギリの温度になるよう温めます。

 

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4患部にあてる(3~5分)

痛みのある部位に直接タオルを当てます。

熱すぎるとおもったら、すぐに離しましょう。

冷めたら終わり。

 

「高めの温度で刺激する」のがポイントです。

火傷しないように、我慢できるギリギリで

試してみてください。

 

(2)晒(さらし)・幅広の包帯・などで圧迫する方法

【用意するもの】

幅のひろい晒(さらし) ※薬局のまたは着物を置いている店(呉服店)など

または、幅広の圧迫固定用包帯(伸縮性のない包帯)など

 

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       晒(さらし)        圧迫固定用包帯

 

(適応)

皮膚表面にこすり傷のようなヒリヒリ感が伴う痛み、服がわずかに触れてもビリッと電撃痛が走る場合などに、皮膚表面から強い圧を加えることで痛みが緩和します。

体幹部(背中~脇~腹部)や腕、腿など比較的患部の面積が広い場合に有効です。

痛む部位を少し強めにしっかり圧迫しながら巻くのがコツです。

 

巻き終わりは、サージカルテープ等で固定します。

※サージカルテープは、包帯などを止めるベージュの簡易テープです。薬局で販売しています。布が留まれば他のものでも代用可。

 

     例)下腹部の帯状疱疹後神経痛 

       イラストは下着の上からになっていますが、   

       皮膚の上から直接圧迫が良い

    

         

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3)生活リズムを整える

 

帯状疱疹は、疲労の積み重ねなどにより免疫力が低下した状態で発症します。

帯状疱疹後神経痛の痛みも、疲労や睡眠不足がより悪化させます。

精神的または肉体的な疲労を回復させること、日ごろから栄養と睡眠を充分にとり、適度に運動を行うなど、心身の健康に気を配り体力を低下させないことが大事です。

また、できる範囲で好きなことや趣味など自分が楽しく感じられることに取り組み、痛み以外のことに神経を集中させること。ヨガや瞑想などに取り組むなど痛みを脳で感じにくくする働きをを活性化させることも大切です。

 

例)感謝の瞑想

 

感謝をすると脳内神経伝達物質セロトニンが分泌されます。

ゆっくりと息を吐きながら「ありがとうございます」

またゆっくりと息を吸いながら「感謝いたします」

 

深い呼吸を意識しながら、

神経を修復させるために頑張っている自分自身の体への感謝から始めて下さい。

椅子に腰かけて目を閉じながら2~3分からでも取り組んでみましょう。

できれば、10分、20分と時間をのばしていきます。

1日2回を目標に行いましょう。

 

以上。ご自身で少しでも良くなるために取り組めることをご紹介しました。

 

帯状疱疹後神経痛の新しい治療法「遠絡統合療法(遠絡療法)」をお知りになりたい方は、小泉医院遠絡医療センター・帯状疱疹後神経痛のページをご参照ください。

 

koizumi-enrac.webmedipr.jp

 

 

 

帯状疱疹後神経痛 遠絡療法で改善されつつある患者様のインタビューです!

帯状疱疹は、ウイルスによる神経へのダメージの度合いにより、

全くあとかたもなく良くなる方から、定期的に襲われる劇痛の波に

うめき声を押し殺して痛みに耐えざるをえない方まで、

後遺症の神経痛の状態に大きく個人差があります。

 

この患者様は、発症後2か月は家から出るのも辛く寝たきりの状態だったと

いうことですが、遠絡療法による治療でかなり改善されてきました。

 

ぜひごらん下さい。

 

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小泉医院遠絡医療センター

外反母趾の対処法など(とうざい新聞14号)

とうざい新聞14号は「外反母趾」の特集です!

膝痛と偏平足、外反母趾には密接な関係があります。

膝関節痛や足裏痛の防止にも、セルフケアをぜひ

実行してみてください。

日頃の積み重ねが大切です!

詳しいお問合せは、東西医会「草加整形外科内科(保険診療)」整形外科

または「小泉医院遠絡医療センター(自由診療 予約制)」にどうぞ!!

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とうざい新聞14号は「外反拇指」の特集です!セルフケアは、偏平足の方や膝痛の患者様にもおすすめです!