I氏(66歳 男性)
2021年1月に脳幹出血。リハビリ病院退院後も、左半身(顔面、体幹、上下肢)に
強いシビレや痛みが残り、2021年10月より遠絡療法開始。
当初は、シビレに頚痛(動かすのもつらい)腰痛、大腿後面痛、足裏痛などもあり、運動麻痺は無いにも関わらず、階段の昇り降りも手すりや壁にもたれるように、一段一段両足を揃えて慎重に上がり降りをしてました。
千葉県勝浦市から埼玉県草加市の当院まで、昨年は月に3回程度のペース。
今年は月に2回程度のペースで遠絡療法での治療を継続してきました。
2022年12月 本日で治療29回目。
これまで良くなったところを伺いました。
「そういえば、階段は以前は一段一段両足を揃えてかべにもたれるように、上がり降りしていましたが、今は昇りは一段づつ手すりなしで上がれているね。降りるときには、
手すりにつかまるけれどね。」
「そういえば、運転を再開したんだけど、最初は首が痛くて左後ろのバックを
見れなかったけど、いつの間にか気にせずにできているね。」
そう言いながら、左手で右手首のボタンをさりげなく外しています。
治療開始当初は、左手指はしびれのためボタンのかけ外しがしにくいと、
おっしゃっていました!
左側の体の締めつけ感も強くて
「大きく深呼吸も半分位しかできない感じ」
とおっしゃっていましたが、今は全く問題なさそうです。
毎回、遠絡療法で治療させていただいた後は、
痛みは落ち着いておられるので、
だいぶ積み重ねが効いてこられているようです。
現在、起き上がり動作などで出ている左の腰痛は
関節トレーニングなどの運動療法でも改善が確認できていますので、
脳幹出血の後遺症の神経因性疼痛による「シビレ痛み」そのものは、
だいぶ改善されていると思います。
「ものが張りついているような」「ジンジンするような」シビレ感は、
まだ続いておられますが、痛みは腰痛以外はないとのことです。
しびれも。
「変わっているかわからないな」とのことですが、
当初は治療前の自己評価が、6/10 と記されているのが4/10になられています!
「まだシビレはあるけど、まあ、もうだいぶ慣れたかな」
100%の改善をめざすと、かえって苦しいものですよね。
10か0なら、まだ4シビレは残っているけれど。
症状があっても淡々と
やれることをやる。
いつのまにか、できることが増えている。
そうやって、だんだん良くなっていかれるのかな と 思います。
(文責 堂下)