脳梗塞の後遺症のひとつに、手足や顔などに残る「しびれ感」があります。人によって、ビリビリ感であったりジーンと鈍い感じであったり、痛みを伴ったりと個人差があります。遠絡療法を実施することで、改善する方が大勢いらっしゃいます。今回も、47歳の女性が治療による改善の状況についてインタビューに答えてくださったのでご紹介します。
ぜひ、下のリンクよりごらんになってみてください。
肩こり予防のために、とってもおすすめのストレッチです。
2つペアで行って下さいね! (小泉医院遠絡医療センター)
帯状疱疹後神経痛(PHN)は、皮膚の表面がピリピリ・ビリビリするような電撃痛や火であぶられているような灼熱痛、剣山でグサグサ刺されるような疼痛、体の中や奥でゴワゴワ・つっぱるような牽引痛・鈍痛など様々な痛みの症状が出ます。
当院で提供している遠絡療法で、ウイルスに破壊された神経線維の修復を促進することで徐々に回復していきます。(痛みの消失、感覚障害の治癒にいたるまでの期間は、神経繊維破壊の範囲や治療頻度にもより個人差があります。)
遠絡療法で治療をしつつ、日常生活を少しでも楽に過ごしていただく為にお勧めしている方法をご紹介します。
(1)蒸しタオル療法
電子レンジで温めた蒸しタオルを患部にあてて、ピンポイントに「熱刺激」を与えて局所の回復を促進させます。
やり方はとても簡単です。
【用意するもの】
・やや厚手のフェイスタオル
・電子レンジ
・水
【方法】
1、タオルを折る
タオルの長辺を3つ折りし、さらに半分に折ります。
(電子レンジに入る大きさにする)
2、タオルを水で濡らし,水がしたたらない程度に絞ります。
3、温める
電子レンジ600ワットで1~1分半程度
手で持てるギリギリの温度になるよう温めます。
4患部にあてる(3~5分)
痛みのある部位に直接タオルを当てます。
熱すぎるとおもったら、すぐに離しましょう。
冷めたら終わり。
「高めの温度で刺激する」のがポイントです。
火傷しないように、我慢できるギリギリで
試してみてください。
(2)晒(さらし)・幅広の包帯・などで圧迫する方法
【用意するもの】
幅のひろい晒(さらし) ※薬局のまたは着物を置いている店(呉服店)など
または、幅広の圧迫固定用包帯(伸縮性のない包帯)など
晒(さらし) 圧迫固定用包帯
(適応)
皮膚表面にこすり傷のようなヒリヒリ感が伴う痛み、服がわずかに触れてもビリッと電撃痛が走る場合などに、皮膚表面から強い圧を加えることで痛みが緩和します。
体幹部(背中~脇~腹部)や腕、腿など比較的患部の面積が広い場合に有効です。
痛む部位を少し強めにしっかり圧迫しながら巻くのがコツです。
巻き終わりは、サージカルテープ等で固定します。
※サージカルテープは、包帯などを止めるベージュの簡易テープです。薬局で販売しています。布が留まれば他のものでも代用可。
例)下腹部の帯状疱疹後神経痛
イラストは下着の上からになっていますが、
皮膚の上から直接圧迫が良い
3)生活リズムを整える
帯状疱疹は、疲労の積み重ねなどにより免疫力が低下した状態で発症します。
帯状疱疹後神経痛の痛みも、疲労や睡眠不足がより悪化させます。
精神的または肉体的な疲労を回復させること、日ごろから栄養と睡眠を充分にとり、適度に運動を行うなど、心身の健康に気を配り体力を低下させないことが大事です。
また、できる範囲で好きなことや趣味など自分が楽しく感じられることに取り組み、痛み以外のことに神経を集中させること。ヨガや瞑想などに取り組むなど痛みを脳で感じにくくする働きをを活性化させることも大切です。
例)感謝の瞑想
ゆっくりと息を吐きながら「ありがとうございます」
またゆっくりと息を吸いながら「感謝いたします」
深い呼吸を意識しながら、
神経を修復させるために頑張っている自分自身の体への感謝から始めて下さい。
椅子に腰かけて目を閉じながら2~3分からでも取り組んでみましょう。
できれば、10分、20分と時間をのばしていきます。
1日2回を目標に行いましょう。
以上。ご自身で少しでも良くなるために取り組めることをご紹介しました。
帯状疱疹後神経痛の新しい治療法「遠絡統合療法(遠絡療法)」をお知りになりたい方は、小泉医院遠絡医療センター・帯状疱疹後神経痛のページをご参照ください。
帯状疱疹は、ウイルスによる神経へのダメージの度合いにより、
全くあとかたもなく良くなる方から、定期的に襲われる劇痛の波に
うめき声を押し殺して痛みに耐えざるをえない方まで、
後遺症の神経痛の状態に大きく個人差があります。
この患者様は、発症後2か月は家から出るのも辛く寝たきりの状態だったと
いうことですが、遠絡療法による治療でかなり改善されてきました。
ぜひごらん下さい。
「昨日より やわらぐ痛み 梨をむく」
「遠絡療法に古希の身預け秋の風」
「じわじわと痛み遠のく秋の雲」
俳句を下さった患者様(女性 76歳)は、今年の4月に左の顎から首、耳の後ろにかけて帯状疱疹を発症。その後、神経痛が後遺症として残りました。耳の後ろにドックンドックン、ズキンズキンと拍動と共に疼痛があり周囲が常にビリビリした状態で、鎮痛薬、神経ブロック注射、鍼治療、漢方など色々治療を受けましたが効果なく、7月末に当院を受診されました。神奈川県横浜市から片道2時間近くかけて埼玉県草加市まで週2回のペースで通院され、約20回。まだ、耳の下のキュンキュンと締め付け感はあり鎮痛薬も使ってはいるものの、日常的にはだいぶ楽に過ごすことができるようになり、上の俳句を作ってきて下さいました。最初の数回は治療後の変化があまり感じられず不安もあったようですが、現在は治療中も笑顔が絶えず会話を楽しまれています。頑張って通院してくださって良かった!ありがとうございます!
10月7日日比谷図書文化館にて
日本遠絡統合医学会・学術研修会が開催されます。
今回は 下記のプログラムです!
「遠絡診断学解説シリーズ4」
② 解剖学を根拠とした下位中枢チャート
③ 前回発表のリンパの流れについての解説文
〈教育講演2〉小泉医院遠絡医療センター 小泉正弘医師より「CRPSの解説2」
① 痛みのしくみ
② 交感神経とCRPS
③ 神経障害性疼痛とCRPS
④ 遠絡で治療できる理由
〈症例報告1〉福岡県 たなか医院 田中裕医師
「パーキンソンの症例」
〈症例報告2〉帝京平成大学健康科学研究科教授 高橋秀則医師
「遠絡療法が有用であった重度多発関節痛の1症例」
以上の4演題が報告される予定です。
堂下も 小泉先生の教育講演の最後に、「CRPS 症例動画報告」をさせていただいます。遠絡統合療法の学びを深め、ますます患者様のお役に立っていきたいと思います!