小泉医院遠絡医療センターに、右のお尻の痛みとすねの外側から足裏にかけてのシビレを訴えて来院されたSさん(50代女性) はジョギングが趣味です。長距離マラソン(42.195km)やトレイルランニング( 登山道を走る競技)を行うそうです。
小泉正弘医師が診察し、第3腰椎〜仙骨部から出ている坐骨神経の症状と診断され遠絡療法を行いました。直後に痛みは10段階で6から1へ、シビレもその場で改善しました。
しかし、良くみると右側は足関節が膨らんでいて動きも制限されています。この状態では、ジョギングを再開すると腰に負担がかかって痛みが再発する可能性があります。何度か右足首の捻挫を繰り返していて疲労骨折をおこしたこともあるということで、足の関節を安定化し捻挫や坐骨神経痛の再発を予防する必要があります。
捻挫を繰り返す方、足の小指側の疲労骨折を起こす方( ランナーに多い)は、腓骨筋(ひこつきん) がうまく働かず、前脛骨筋(ぜんけいこつきん) や足の伸筋群などがそれをかばって過剰に働いて硬くなっている場合 が多いです。
(外側で支える腓骨筋が弱いと足関節が外に倒れて捻挫を起こしやすい)
※画像はインターネットから
足関節は、外側を腓骨筋、内側を後脛骨筋(こうけいこつきん)
特に腓骨筋の筋力が低下していると、 足関節は外側に倒れて捻挫を繰り返しやすくなります。 捻挫がなかなか治らない方も腓骨筋がうまく働いていない場合がほとんどです。
このふたつの筋をきたえて足関節の安定性と柔軟性を高める簡単な
まずは遠絡療法でのセルフケアです。
右側の足関節をきたえる場合を紹介します。(左の足関節の場合は反対側で行う)
まずは右腕の外側、 手首と肘を二等分したちょうど真ん中を、 親指で深く押してそのまま奥を指の方向に押しさすります。または、 手の甲の外側(小指側)の骨の硬い部分をしっかり当てて、 そのまま指の方に向かってさすります。
次に反対の左腕の内側、 手首と肘を二等分したちょうど真ん中を肘の方に向って押し摩ります。
腓骨筋、後脛骨筋付近の血流などを良くして筋肉が収縮しやすい状態となります。
※遠絡療法による足の捻挫防止のセルフケア動画はこちらをクリック
次は足関節の関節トレーニングです。(右側)
まずは腓骨筋です。腓骨筋が働くと、足先をさげながら外側(小趾側)にはらうような動きとなります。足裏を床につけて母趾(足の親指)のつけねを押し付けるようにしながら足先を外側にはらうように力を入れて10秒数えます。
次に後脛骨筋は、足先をさげながら内側に向ける動きです。膝をあぐらをかくように外側に倒して足裏を反対側の足のすねに当てます。足先をぐっと下げて足の指のつけねですねを押し続けるようにしながら10秒数えます。踵がすねから離れないようにしましょう。
最後に足くびを甲側に足先を上げます。全部の足の指をしっかり曲げてにぎるようにして10秒。足裏の筋肉を収縮させると、足裏や足の関節がのばしやすくなります。じっくりアキレス腱伸ばしを行い、足関節を柔らかくするとさらに再発防止となります。
※ 関節トレーニングによる足の捻挫防止のセルフケアはこちら
以上、足の捻挫の再発を予防するセルフケアをご紹介しました。
捻挫の他にも、足の甲の痛みなどにも効果があります。
参考にしてみてくださいませ ^^