小泉医院遠絡医療センター ブログ

医療法人財団 東西医会 草加整形外科内科&小泉医院 遠絡統合医療センターからの情報発信です☆

腸活して花粉症予防!

2024年になり早くも1か月が過ぎようとしていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?・・・3年間続いた子どものお弁当作りからようやく解放された治療師の加倉井です。(次は4年後・・・)

 

さて、まもなく花粉症のシーズンを迎えます。2024年は例年並みまたは少し早くシーズン到来と予想されています。

 

今回は「花粉症」「腸内環境と花粉症の繋がり」「遠絡療法の効果」についてお話していこうと思います。

 

・・・人には「免疫機能」が備わっています。ウイルスなどの異物(外敵)が体内に侵入してきたときに攻撃するシステムですね。このシステムが何らかの原因で攻撃の必要がない異物に対しても攻撃をし始めることがあります。いわば免疫システムの暴走(アレルギー反応)で、“花粉”に対して攻撃してしまうのが今回のテーマ「花粉症」です。

花粉が体内に入ってから花粉症を発症するまでのメカニズムはこんな感じです。

①体内にアレルゲン物質(花粉)が侵入

②Th2細胞が花粉を「異物だ!」「敵だ!」と認識する

③Th2細胞から指示を受けたB細胞が花粉に対応するIgE抗体を作り出す

④IgE抗体は花粉を攻撃できるマスト細胞にくっついて花粉を待ちます

⑤再び体内に花粉が侵入

⑥マスト細胞についているIgE抗体と花粉が反応すると、マスト細胞が壊れる

⑦マスト細胞内の化学物質(ヒスタミン)などが放出

ヒスタミンが目や鼻にあるヒスタミン受容体と結合することで症状(※)が現れる

※鼻で反応するとくしゃみ・鼻水・鼻づまり、眼だとかゆみ・充血などの症状です。

では次に腸内環境と花粉症の繋がりについてです。

 

腸(小腸・大腸)には、体全体の70%もの免疫細胞が集まっていて「腸管免疫」と呼ばれています。腸を通過する様々な物が敵かどうか判断しています。腸管免疫は腸内環境を維持する腸内細菌の働きに左右されます。特に大腸では善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類ありますが、その割合が乱れると腸管免疫に悪影響を与えます。

 

腸内環境が乱れると異物が外敵かどうか判断するTh2細胞が活発になり始めます。Th2細胞は免疫システムの中でも寄生虫・花粉・ダニ・ホコリなどに対応する細胞で、暴走し始めることで反応しなくても良い花粉・ダニ・ホコリにも反応するようになります。つまり腸内環境の乱れは巡り巡って花粉症などアレルギー反応の原因となります。

 

ここまでは花粉症を起こす前のお話。ではすでに発症したら腸内環境は関係ない?

 

そんなことはありません。Treg(Tレグ)細胞と呼ばれる免疫細胞があります。これは異物に対する過剰な反応(アレルギー反応)を抑制する働きがあります。腸内環境を整えることでTreg細胞が活発になれば免疫力の正常化が期待できます。

 

腸内環境と免疫システムの関係は密接なので、善玉菌を増やすオリゴ糖を多く含む食材や、悪玉菌を減らす食物繊維を積極的に食べることで腸内環境を整えることが大事なんです。

 

最後に遠絡療法と花粉症についてです。

 

遠絡療法では花粉症(アレルギー性鼻炎)は「脳下垂体」というホルモンを分泌する臓器の機能障害と考えています。第一頚椎(アトラス)で微細な炎症により、間脳(視床視床下部・脳下垂体)に静脈がうっ血・うっ滞を起こし機能が低下することでアレルギーの閾値が下がり発症しやすくなります。治療では第1頚椎(アトラス)から間脳までのライフフローを調整することでアレルギー反応の緩和を目指します。治療によりアレルギー薬を使わなくても過ごせるようになった方や、花粉症のシーズンだけ治療に来れれる方もいらっしゃいます。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

http://koizumi-enrac.webmedipr.jp/contents/tekio/kafun.html