小泉医院遠絡医療センター ブログ

医療法人財団 東西医会 草加整形外科内科&小泉医院 遠絡統合医療センターからの情報発信です☆

アロディニア(異痛症)の症例について学会報告してきました☆

6月17日(土)栃木県宇都宮市で開催された「日本レーザー治療学会 学術研修会」一般演題のパートにて、『遠絡統合療法において半導体レーザーを使用するメリットの報告 〜アロディニアの症例を通して〜』を学会報告して参りました。

 

ロディニア(異痛症)は、衣服が触れたり、風があたったりなどの軽い触覚刺激でも脳が痛覚刺激として認識してしまう状態でCRPSや帯状疱疹後神経痛視床痛などで良くみられる症状です。触ると痛みが悪化してしまうため、治療にも工夫が必要となります。

 

今回報告したのは、コロナワクチン接種後に両上肢に発症したアロディニアと全身の痛みの患者様(17歳 女性)の症例です。2021年10月発症時は15歳でした。

 

特に左上肢はとても重度のアロディニアで、痛みのために肘、手、手指が硬直して全く動かず、右手も介護用の太い柄のスプーンでやっと食事ができるような状況でした。大学病院で服薬、リハビリ、認知行動療法など行いましたが効果がなく「もう、治療法はない。」と言われ、12月末に岐阜県から新幹線に乗って車椅子で当院を受診されました。 

小泉医師が診察、遠絡統合療法を実施し、初回の治療直後に体や痛みが軽くなる手応えがあり、その後はビジネスホテルに宿泊して月に2〜6回の治療を継続。2023年6月現在、右手は鉛筆で筆記をしたり軽いものは持てるようになり、硬直していた左手でも物にふれたり頭をさわれるようになり、休学していた高校にも部分的に復帰ができるほど回復されてきました。

 

両手にアロディニアのご症状がある場合は、通常の押し棒で行う遠絡治療ができません。その場合は、少しパワーが落ちますが、治療用半導体レーザー光を使用することで、安全、安心に治療を進めることが出来ます。そのようにして、これまでに何人もの方がアロディニアのご症状が完解されています。

 

CRPSや線維筋痛症などでアロディニアのご症状があり押し棒などの治療が不安な方も、どうぞご心配されずにご相談下さい。(文責 堂下)